この日のことを思い出すのはデデキントが
……それと同時に連続性の本質についての真の定義を獲得した…… このことに私は1858年11月24日に成功した。
と序文に書いた30ページの小冊子『連続性と無理数』1872を読んでからのことだ。
最初に読んでからはずいぶん日が経過した。はじめてのときはたぶん中学生だったのでまったくその本質を見抜けなかったとおもう。なんかあやふやだった。いま思えばよく読んだものだ、たまたま旧制高等女学校のあとを継いだ中学で図書館の蔵書がそのまま残されていたお陰だったのかもしれない。
そういえば、1872年からもう150年も、いや150年しか経っていないというべきかもしれない。
それにしても、切断の発想から、『連続性と無理数』を出版するまでには14年間があったのだ。
1858年、日本の暦では安政五年にあたる。日米修好通商条約が調印され、翌年の安政六年は安政の大獄がおきた。
ちょうど、その頃にデデキントが無限と切断のことを思いついたのだった。
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