2021年6月16日水曜日

正整数のべき乗和

MathJax example

正整数1からnまでをべき乗した和は、3乗までは次のようになる。

\[ 1 + 2 + \cdots + n = {n(n+1) \over 2} \]

\[ 1^2 + 2^2 + \cdots + n^2 = {n(n+1)(2n+1) \over 6} \]

\[ 1^3 + 2^3 + \cdots + n^3 = \left( {n(n+1) \over 2} \right) ^2 \]

1 から n までの整数和についてのイメージは記憶に残りやすい。覚えやすい。

\[ {n(n+1) \over 2} \]

そこで、この式を2乗し,次に

\[ k=n+1 \]

とおく。すると次のようになる。

\[ \left( {(k+1)(k+2) \over 2} \right) ^2 \]

この式は、項

\[ \left( {k(k+1) \over 2} \right) ^2 \]

と項

\[ (k+1)^3 \]

の和に分解できる。実際にやってみる。

\[ \left( {(k+1)(k+2) \over 2} \right) ^2 \]

\[ = {(k+1)^2(k^2+4k+4) \over 2^2} \]

\[ = {k^2(k+1)^2 \over 2^2} + {(4k+4)(k+1)^2 \over 4} \]

\[ = \left( {k(k+1) \over 2} \right) ^2 + (k+1)^3\]

\[ = 1^3+ \cdots +k^3 + (k+1)^3\]

この変形を利用すれば帰納法によって、正整数について、1からnまでの3乗和が、1からnまでの整数和の2乗となることを証明できる。

つまり、 \[ 1^3+ \cdots +k^3 = (1+ \cdots +k)^2 \] は帰納法により証明される。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ジェームズ・エルロイの L.A. Quartet シリーズを読みはじめようと計画

 きっかけは『ホワイト・ジャズ』に興味を持ったのがきっかけですが、 注文しようとしたら、日本語訳はほとんど絶版のようになっていて、 キンドルでサンプルを読みはじめると、スラスラ読めるようなものでは無い ことがわかって逆に紙のペーパーバックスでシリーズを注文しようとすると L.A....